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標識の柱について

道路標識といえば標識板(標示板)が注目されがちですが、その標識を支える「柱」もとても重要な部材です。ここでは、標識柱に使われる素材や形、メンテナンスなどについて分かりやすくご紹介します。

●標識柱の素材

□鋼材

標識柱で最もよく使われるのは、鋼板(鉄の板)を丸く加工して作る鋼管です。日本産業規格(JIS)で寸法や材質が決められています。

鉄はそのままではサビが出やすいため、次のような方法で表面を保護します。

・静電粉体塗装:静電気の力で塗料を吸着させる塗装方法

・溶融亜鉛めっき塗装:亜鉛の膜で鉄を覆い、空気に触れないようにしてサビを防ぐ方法

柱の形は丸型(鋼管)が主流ですが、四角い柱やH形鋼を用いた柱、特定地域で使われる八角形の柱などもあります。

□その他の素材

木材:景観になじみやすく軽量です。間伐材の利用にもつながりますが、耐久性のデータが少なく、維持管理の面では模索が続けられています。

アルミ合金・ステンレス鋼:サビに強く、メンテナンス性に優れています。

●柱の色

標識柱は基本的に白色または灰色で塗装されます。周囲の景観に合わせてダークブラウンなど別の色が指定される場合があります。自治体や道路管理者によって、使う色が決められていることもあります。

●柱の太さ

柱の太さは、直径や肉厚(パイプの厚さ)によって決まります。

例:Φ60.5×2.3(直径60.5mm、肉厚2.3mm

標識板が大きいほど、風の力(風荷重)を受けやすくなります。そのため、より太くて丈夫な柱を選ぶ必要があります。また、近畿地方など一部の地域では、下から上に向かって太さが徐々に細くなるテーパー柱が使われています。

●柱のメンテナンス

長い年月が経つと、柱はサビたり劣化したりします。特に注意が必要なのが地際部(柱と地面との境目)です。地際部は道路に撒かれる凍結防止剤などの塩分が溜まりやすく、ここからサビが進行し、最悪の場合は倒壊の恐れがあります。

対策の例:

・地際部にアラミド繊維を巻いて補強する

・柱の内部に鉄筋を入れて、万が一サビが進行し柱が折れても倒れにくくする

・定期的に肉厚や塗膜の厚さを測定し、安全が担保できているか確認する

調査の際は、必要に応じて舗装や基礎を少しはつり取り、柱の状態を直接確認します。

●参考文献
・一般社団法人全国道路標識・標示業協会(2024)『2024年度版 道路標識ハンドブックII』pp.3-4
・公益社団法人日本道路協会(2020)『道路標識構造便覧』丸善出版pp.29-34

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